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ドル円160円台前半
概要:中東情勢の緊迫化を受け、東京外為市場でドル円は160円台前半に上昇した。有事のドル買い、原油相場、為替介入警戒、米CPIを前にした様子見姿勢が相場の焦点となっている。

10日朝の東京外国為替市場で、ドル円は1ドル=160円台前半に上昇した。中東情勢の緊迫化を背景に有事のドル買いが優勢となり、原油相場の動きも円売り・ドル買いを支えた。160円を超える水準が続くなか、日本政府・日銀による為替介入への警戒感も市場の重しとなっている。
ドル円、160円39銭近辺に上昇
10日午前9時時点の東京市場では、ドル円は160円39銭近辺と、前日午後5時の160円19〜20銭から20銭のドル高・円安となった。前日の米国時間には、トランプ米大統領がホルムズ海峡付近で米軍ヘリコプターがイランに撃墜されたとSNSに投稿し、対抗措置を示唆したことを受け、一時160円45銭近辺まで上昇した。
この水準は、政府・日銀が為替介入を実施した4月末以来の円安水準とされる。東京早朝も160円20〜40銭台の流れを引き継いでおり、ドル円は中東リスクと介入警戒が同時に意識される局面にある。
中東緊迫と原油がドル買いを支える
9日のニューヨーク市場では、円相場は午後5時時点で160円31〜41銭と、前日同時刻から17銭の円安・ドル高で取引された。イランとイスラエルの攻撃停止表明後も、トランプ米大統領の投稿を受けて戦闘終結に向けた交渉停滞への懸念が残り、米原油先物相場は下げ幅を縮小した。
10日早朝には、米軍がイランへの報復攻撃を行ったと発表し、緊張が一段と高まった。ニューヨーク原油WTI先物は前日よりやや水準を切り上げており、ホルムズ海峡を巡る懸念がドル円の支援材料として受け止められている。
介入警戒と米CPI前の様子見
9日午前のニューヨーク市場では、ドル円は160円10〜20銭と小動きだった。中東情勢を見極める動きに加え、10日に米5月消費者物価指数の発表を控え、FRBの金融政策を判断する材料として市場の関心が集まっていた。
前週末の米雇用統計が堅調だったことで、米金利を巡る見方がドルを支える一方、160円を超える円安水準では日本当局のけん制発言や為替介入への警戒感が強い。ドル円は上値を試す材料と、急な円買い介入への警戒が交錯する水準にある。
ユーロ円も185円台に上昇
10日午前9時時点の東京市場では、ユーロ円は1ユーロ=185円00〜02銭と、前日午後5時の184円85銭近辺から上昇した。対ドルでは1.1534〜1.1535ドルとほぼ横ばいで、ユーロ円の上昇は円安の影響が中心となっている。
9日のニューヨーク市場でもユーロ円は185円06〜16銭と、前日同時刻から40銭の円安・ユーロ高だった。ECB理事会を前に、ユーロ相場は対ドルで大きく崩れず、円安の流れがクロス円にも波及している。
相場を動かす要因と市場の意味
足元の為替市場では、中東情勢を受けた有事のドル買い、原油価格の下支え、米金融政策を巡る指標待ち、160円台での介入警戒が同時に作用している。ドル流動性への需要が意識される一方、円は地政学リスク局面で対ドルで弱含みやすい展開となっている。
市場にとって重要なのは、ドル円が160円台で定着するかではなく、この水準が政策当局の警戒線として強く意識されている点だ。原油高は日本の輸入コストを通じて円安材料となりやすく、米インフレ指標は金利差を通じてドル円の現在の方向感に影響する。足元の相場は、地政学リスク、資源価格、米金利、日本当局の対応が重なる神経質な状態にある。
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